マーベル映画に欠かせない存在である「ヴィラン」。
ヴィランがいないとヒーローは現れません。
マーベル映画のヴィランは、一口に悪と言っても、悪になった背景は様々。
以下に例を示します。
- 私利私欲の塊(オバディア、ミステリオなど)
- 肉親や同胞を亡くし、復讐の鬼になったヴィラン(キルモンガー、ジモなど)
- 歪んだ正義感を持っているが為にヴィランになった(ウルトロン、サノスなど)
DCコミックスの「ジョーカー」やドラゴンボールの「フリーザ」のような「純粋な悪」は案外少ないです。
背景が故に、魅力あふれるヴィランも多いです。
そのため、人気を博しているヴィランも多くいます。
当記事では、マーベル映画の中でもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のヴィランを、映画の公開順に沿って紹介します。
私の独断と偏見による、魅力的なヴィラン7選も紹介!
ヴィランとは

ヴィラン(Villain)とは、英語で「悪役」や「悪党」を指す言葉です。
アメコミファンやアメコミ映画ファン、ディズニーファンの間ではカタカナ語として定着しています。
日本の漫画では、「僕のヒーローアカデミア」がアメコミをモチーフとしており、敵を「ヴィラン」と呼んでいますね。
マーベル映画は、ヒーローだけでなくヴィランにも、魅力たっぷりなキャラクターが沢山います。
MCUの登場ヴィラン一覧

MCUフェーズ1の登場ヴィラン
登場作品 | ヴィランの名前 |
---|---|
アイアンマン | オバディア/アイアン・モンガー |
テン・リングス(テロ組織) | |
インクレディブル・ハルク | エミル・ブロンスキー/アボミネーション |
アイアンマン2 | イワン・ヴァンコ/ウィップラッシュ |
ジャスティン・ハマー | |
マイティ・ソー | ロキ |
キャプテン・アメリカ/ザ・ファーストアベンジャー | ヨハン・シュミット/レッドスカル |
アベンジャーズ | ロキ |
MCUフェーズ2の登場ヴィラン
登場作品 | ヴィランの名前 |
---|---|
アイアンマン3 | アルドリッチ・キリアン |
マイティ・ソー/ダークワールド | マレキス |
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー | バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー |
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー | ロナン・ジ・アキューザー |
ネビュラ | |
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン | ウルトロン |
アントマン | ダレン・クロス/イエロージャケット |
MCUフェーズ3の登場ヴィラン
登場作品 | ヴィランの名前 |
---|---|
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ | ブロック・ラムロウ/クロスボーンズ |
ヘルムート・ジモ | |
ドクター・ストレンジ | カエシリウス |
ドルマムゥ | |
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス | エゴ |
スパイダーマン:ホームカミング | エイドリアン・トゥームス / バルチャー |
マイティ・ソー/バトルロイヤル | ヘラ |
フェンリス | |
ブラック・パンサー | キルモンガー/ウンジャダカ |
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー | サノス |
エボニー・マウ | |
カル・オブシディアン | |
アントマン&ワスプ | エイヴァ・スター/ゴースト |
キャプテン・マーベル | ヨン・ロッグ |
アベンジャーズ/エンドゲーム | サノス |
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム | ミステリオ |
MCUフェーズ4の登場ヴィラン
登場作品 | ヴィランの名前 |
---|---|
ブラック・ウィドウ | ドレイコフ |
アンドレイ・ドレイコフ/タスクマスター | |
シャン・チー/テン・リングスの伝説 | シュー・ウェンウー |
ドウェラー・イン・ダークネス | |
エターナルズ | クロ(ディビアンツ) |
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム | ドクター・オクタビアス |
ノーマン・オズボーン/グリーン・ゴブリン | |
マックス・ディロン/エレクトロ | |
フリント・マルコ/サンドマン | |
カート・コナーズ/リザード |
MCUの魅力的なヴィラン7選

- ロキ
- ウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)
- ヘルモート・ジモ
- キルモンガー
- サノス
- ミステリオ
- シュー・シェンウー
ロキ
まず、外せないヴィランが「ロキ」です。
ロキは、「ミステリアスでカリスマ性ある悪役っぽさ」と「ずる賢いヘタレ」の両面を持っており、とんでもない悪事を働いているのに憎めない愛されキャラです。
『アベンジャーズ』でハルクにボコボコにされる前までは、洗脳やだまし討ちなど「ザ・悪役」のようなキャラ。
しかし、アベンジャーズ以降のロキは、兄であるソーにかまって欲しいが為に、度が過ぎたイタズラを繰り返す弟。
実は、家族愛や郷土愛が強く、『マイティ・ソー /ダークワールド』では母を殺したダークエルフを相手にソーと共闘したり、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』ではアスガルドの民を助ける為に活躍します。
いたずら好きな愛されキャラであるロキは、『アベンジャーズ インフィニティウォー』でアスガルドの民とソーを守ろうと、サノスに反撃をしかけますが、殺されてしまいます。
ロキの死に、多くのファンがショックを受けました。
個人的に好きなシーン
『アベンジャーズ』で、ハルクにボコボコにされる。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル』でハルクへのトラウマで硬直→逃げようとする。
ウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でヴィランとして初登場した、スティーブ・ロジャーズ(キャプテン・アメリカ)の親友です。
スティーブ同様に、超人血清を打たれており、人間離れした身体能力を持っています。
ヒドラに洗脳され、殺し屋として暗躍していました。
トニー・スタークの両親を殺したのも、洗脳状態にあったウィンター・ソルジャーです。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、テロ実行犯の濡れ衣を着せられ指名手配され、スティーブと共にワカンダに身を隠します。(濡れ衣は、真犯人のジモが逮捕されたことで晴れます)
その後『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でカッコよく登場。
ワンダとヴィジョンを絶体絶命のピンチを救います。
それを皮切りにアベンジャーズの一員として戦い、洗脳されている間の犯行に対して恩赦を受けます。
ヒドラからの洗脳が完全に解けてヒーローとして活躍するバッキー。
しかし、洗脳中のトラウマのせいで、暗い影を背負っているミステリアスな一面を持つキャラクターで惹かれてしまいます。
バッキーを演じるセバスチャン・スタンの容姿の良さも相まって、女性ファンの多いキャラクターです。
フェーズ4のドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』では、キャプテン・アメリカを継いだサム・ウィルソンの右腕として活躍します。
ヘルムート・ジモ
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でアベンジャーズを崩壊させたヴィランです。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で、ソコヴィアでの戦いに巻き込まれ家族を失い、アベンジャーズへの復讐の鬼となります。
元特殊暗殺部隊のリーダーで。戦闘能力は「一般人としては強い」レベルであり、アベンジャーズのメンバーには1対1でも歯が立たないレベルです。
そのため、アベンジャーズと戦わずして復讐を果たすために、内部崩壊させるプランを徹底的に練って実行します。
結果的にジモは捕まりますが、内部崩壊させることに成功。
クリントとスコット、サムは逮捕され、スティーブ、ナターシャ、バッキーは失脚します。
今までのヴィランと一風変わった戦いを展開したジモは、高い戦闘力を持っていないのにアベンジャーズを徹底的に追い込んだヴィランとして、とても印象深いです。
ちなみにジモは、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に再登場し、サム・ウィルソンやバッキーと行動を共にします。
キルモンガー
『ブラックパンサー』のメインヴィランで、前ワカンダ国王ティ・チャカの甥、ティ・チャラ(ブラック・パンサー)の従兄弟です。
キルモンガーの父親は、ワカンダが持つ最先端技術と稀少鉱物ヴィヴラニウムを売りにして開国しようとして、前ワカンダ国王に殺されてしまいます。
さらに、ワカンダはこの事実を隠蔽。ワカンダ国内でも限られた人間しか、この事実を知りませんでした。
キルモンガーはワカンダの地位を上げようとした父親が殺された事への憤りから、ワカンダへの復讐を誓います。
それと同時に、ワカンダ国王になって父親が行おうとした「最先端技術とヴィヴラニウムを売りにした開国」の実行も決意。
ティ・チャラとの決闘に勝ち、一時は国王の座とブラックパンサーの力を得て、ヴィヴラニウムや最先端兵器を輸出を図ります。
しかし、復活したティ・チャラやシュリらの妨害にあい、敗北します。
幼いころの夢だった「世界中で最も美しい、ワカンダの夕陽」を見ながら絶命します。
ヴィランではありますが、「ティ・チャカの過去に犯した過ちへの復讐」と「虐げられていたワカンダの世界的な地位の獲得」が目的であり、その境遇に多くの人の共感を呼びました。
MCUのヴィランの中でも1位2位を争う人気を誇っています。
サノス
MCUフェーズ1~フェーズ3の総称「インフィニティ・サーガ」のラスボスです。
人口過多により、全宇宙が飢餓に向かっていることを危惧し、「全宇宙の人口を半分に減らす」という、とんでもない野望を叶えるために「6個のインフィニティ・ストーン」を集めます。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でインフィニティ・ストーンを全て揃え、指パッチンで宇宙の人口を半分にすることに成功。
人が消えていく描写は、絶望感タップリでした。
最終的には、トニー・スタークの決死の指パッチンにより敗北しますが、「強さ」「しぶとさ」はMCU史上でも圧倒的。(戦闘しなかったドルマムゥを除く)
そんなサノスの恐ろしさを、ザッと3つ挙げてみます。
- ハルクでもまったく適わないパワー
- 状況を推理して未来で失敗したことを悟れる頭脳
- 一度死んでも過去のサノスが再び襲ってくるしぶとさ
まさに、ラスボスに相応しいヴィランです。

しかしサノスは、元は平和主義者であり、人口を半分にする野望も宇宙の平和を願ってのこと。
娘であるガモーラへの愛も本物でした。
「平和の為に人口を半分にする」という考えは100%間違っているとは言えず、ファンの間では賛否を巡った論争も起こっています。
歪んだ正義感を持っていたが為に、史上最強のヴィランになったサノスは、MCU人気ヴィラン1位の座をキルモンガーと争っています。
ミステリオ
『スパイダーマン:フロム・ファー・ホーム』のメインヴィランです。
以前、スターク・インダストリーのホログラム技術の専門家として勤めていた経歴があります。
軍用に開発したホログラムシステムを、トニーの手でセラピー用ホログラム「B.A.R.F(シビル・ウォーで登場)」に改造されたことに抗議し、解雇されています。
トニーへの逆恨みから、復讐計画を立てました。
戦闘においては、特殊な力を持たない普通の人間です。
しかし、ホログラム技術を駆使して、ヴィラン「エレメンタルズ」を倒すスーパーヒーローとして自身を演出。
ピーター・パーカーを信じ込ませ、トニーの遺品であるAI「イーディス」を手に入れます。
戦闘能力を持たない普通の人間であるミステリオが、スパイダーマンであるピーターを窮地へ追いやるという印象深いヴィランです。
「いいか、ピーター。人には信じる何かが必要なんだ。近頃じゃ、みんな何だって信じる」というミステリオのセリフが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』直後のピーターにとってドンピシャだったち思います。
シュー・ウェンウー
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のメインヴィラン。
リングの力によって1000年以上前から生き続けている、闇の組織テン・リングスのボスです。
1000年以上、表に存在を出さず、暗躍してきました。
結婚を期に足を洗いますが、妻の死後は亡き妻の亡霊に囚われた悪魔に。
封印されていた異世界の怪物を呼び起こしてしまいます。
封印が解かれた怪物に魂を吸い取られ息絶えますが、テン・リングスを装備したウェン・ウーは、ほぼ無敵状態でした。
ウェンウーを演じた俳優「トニー・レオン」の容姿と演技力も手伝って、主役ヒーローのシャン・チーよりカッコよく、人気があるキャラクターです。