スパイダーマンの映画って沢山あるけど、なんで?
リメイクにしては早すぎじゃない?
と思っている方が多いと思います。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』や、2021年に公開された『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に登場するスパイダーマンは、昔に観たスパイダーマンと随分と様子が違うし、「え?どういうこと?」となった方もおられると思います。
当記事では、「なぜスパイダーマンが15年という短期間に3シリーズも作られたのか」を解説します。
また、それぞれの設定差についても、紹介しています。

・スパイダーマンの映画ありすぎ。話が繋がってないし、訳わからん。
・なんでこんなにいっぱいあるの?

・製作会社と監督のケンカ別れ
・映画化の権利を巡った事情
といった、大人の事情があるんです。
2022年現在、公開されたスパイダーマンの映画は3種類あります。
- 『スパイダーマン』(サム・ライミ版)
- 『アメイジング・スパイダーマン』(マーク・ウェブ版)
- 『スパイダーマン』(MCU版)
全部で3シリーズ8作品。
シリーズ内の順番だけ気をつければ、どのシリーズから見ても差し支えありません。ただし、それぞれのシリーズ内は話が繋がっているので公開順に観るようにしましょう。
なお、MCU版はMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の流れに沿って観たほうが内容が理解しやすく楽しめます。
MCUの公開順はこちらの記事を参照してください。

この記事では以下のことが分かります
- スパイダーマンはなぜ3シリーズもあるのか
- シリーズごとの設定差
スパイダーマンの映画はなぜ3種類あるのか

「スパイダーマンの映画はなぜ3種類も作られたのか」これを説明する前に下の表をご覧ください。
作品名 | 公開年 | ||
---|---|---|---|
サム・ライミ版 | スパイダーマン | 2002 | サム・ライミ |
スパイダーマン2 | 2004 | ||
スパイダーマン3 | 2007 | ||
アメイジング | アメイジング・スパイダーマン | 2012 | マーク・ウェブ |
アメイジング・スパイダーマン2 | 2014 | ||
MCU版 | スパイダーマン:ホームカミング | 2017 | ジョン・ワッツ |
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム | 2019 | ||
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム | 2021 |
この表を見て読み進めると理解がしやすいと思います。
アメイジング・スパイダーマンが作られた理由
当初、「サム・ライミ版」は『スパイダーマン3』で終了する予定でしたが、大変好評だったためサム・ライミ監督で続編『スパイダーマン4』を製作することにしました。
しかし、ソニーとサム・ライミ監督の間で意見の衝突が起こり、スパイダーマン4は実現しませんでした。
ソニーは、サム・ライミ監督とケンカ別れのようになってしまいましたが、次作を早く作らないと、ドル箱であるスパイダーマンの映画化権を手放すことになります。
そこでソニーは監督・キャストを変え、新シリーズとしてリブート作品を作ることにしました。それが『アメイジング・スパイダーマン』です。
『アメイジング・スパイダーマン』も3、4と続編の製作予定がありましたが、ソニーと監督の間で内容についての折り合いがつかず立ち消えとなってしまいました。

『アメイジング・スパイダーマン』が生まれたのも終わったのも、トラブルがきっかけとなった、ソニーの「大人の事情」でした。
MCU版のスパイダーマンが作られた理由
スパイダーマンの版権はソニーが持っており、MCUに編入する事が出来ませんでした。そのためスパイダーマンがアベンジャーズに参加することもありません。
しかし、
- アメコミヒーローの中でも絶大な人気を誇るスパイダーマンをMCUに入れたいマーベル
- マーベルの力を借りてスパイダーマン人気を復活させたいソニー
両者の利害が一致し、タッグを組みました。

MCU版の『スパイダーマン』はスパイダーマンがアベンジャーズに参加するための大事な一手でした。
トム・ホランドが、MCU離脱から救う
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公開後、シリーズ3作目の権利を巡って、マーベルの親会社であるディズニーとソニーが対立しました。
出資率と利益の権利で揉めたのです。

50%出資し、利益の50%を得る

やだ

25%出資し、利益の25%を得る

ダメ
この影響で、スパイダーマンは再びMCUから離れる可能性大。
そんな危機を救ったのが、スパイダーマンを演じる「トム・ホランド」です。
両者の間を取り持ち、和解させました。
さらに、過去のスパイダーマンもMCUに登場させる許可を得ました。
トム・ホランドの活躍がなければ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』も、スパイダーマン3人の競演も無かったのです。
3種類のスパイダーマンの違い
3種類の『スパイダーマン』はそれぞれリメイクではなく、同じヒーローをテーマにしているだけで内容は違います。
アメイジングは、サムライミ版のリブートであり大筋では同じですが、MCU版は全くの別物になっています。
サム・ライミ | アメイジング | MCU | |
---|---|---|---|
ストーリーの始まり | クモに噛まれる前 | クモに噛まれる前 | クモに噛まれた後 |
糸の出し方 | 手首から発射 | ウェブシューター | ウェブシューター |
スーツ | 自作 | 自作 | トニー・スターク製 |
登場するヒーロー | スパイダーマンのみ | スパイダーマンのみ | MCUのヒーローが登場 |
他にも違いは多数ありますが割愛させていただきます。
ストーリーの始まりの違い
スパイダーマンは、放射能を浴びたクモに噛まれて能力が目覚めます。
サム・ライミ版とアメイジング版では、ストーリーの冒頭で、社会科見学で行った研究所でクモに噛まれるという描写があります。
しかしMCU版では、『ホームカミング』以前の作品『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で、すでに能力が使える状態で登場。
能力を得たキッカケについて触れた描写は、口頭で「クモに噛まれた」と、相棒のネッドに説明しているシーンだけです。
ジョン・ワッツ監督は、「みんな知っているから、クモに噛まれる描写はいらない」という発言をしています。
糸の出し方の違い
サム・ライミ版のスパイダーマンのみ、手首から糸が出ます。体から出ちゃうんです。
これに対し、アメイジング版とMCU版は、手首に装着したウェブシューターから発射しています。
日本でのスパイダーマンの印象は、最初に公開されたサム・ライミ版でした。
そのため、手首から糸が出るのが当たり前になっており、アメイジングから設定が変わったと思われている方も多いでしょう。
しかし、実はウェブシューターから糸を出すという設定が原作通りであり、設定をイジッていたのはサム・ライミでした。
スーツの違い
3種類のスパイダーマンの中でMCU版が圧倒的に強いです。その秘密はスーツの違いにあります。
サム・ライミ版とアメイジングはスーツを自作していますが、MCU版のスーツはトニー・スタークが製造したものです。
あのアイアンマンと作者が同じなだけあって、ハイテク機能盛りだくさんです。(ファー・フロム・ホーム劇中で、トニーのシステムを利用して自作しています)
スパイダーマンとしての能力に上乗せで、トニー製のスーツを着用しており、実はかなりの強キャラです。
テザーウェブ(電気を帯びた糸)、ウェブウイング(滑空できる)など糸を使った技の種類だけでも576種の機能。その他、AI(カレン)や自動戦闘モードなど、超ハイスペックなスーツに仕上がっています。
なお、糸はアメイジング版、MCU版ともに自作です。
登場するヒーローの違い
サム・ライミ版とアメイジング版は、スパイダーマン1人でヴィランと戦います。
それに対しMCU版は、アイアンマンやドクター・ストレンジなど、MCUのヒーローが登場します。
スパイダーマン自身も、MCUの他作品に登場。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』に登場します。
さらにMCU版には、相棒の「ネッド」も大活躍します。
3シリーズそれぞれのヒロイン
サムライミ版のMJ
アメイジング・スパイダーマンのヒロインは、MJではなくグウェン
MCU版のMJは内気な性格でオタク気質
【映画スパイダーマンが3種類あるのはなぜ?違いはなに?】のまとめ
スパイダーマンは元々、原作のアメコミで大人気だったヒーローです。
そのためか、『サムライミ版』『アメイジング』『MCU版』どれも製作に気合が入っており面白い作品に仕上がっています。
公開すれば大ヒットのドル箱タイトル、「スパイダーマン」
アメコミ映画に興味がある方は、8作品すべて見ておくことをおススメします。

コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 1人でヴィランと戦います。 それに対しMCU版は、アイアンマンや … => 続きを読む […]